パンフレットより
ーこの作品を上演するにあたってー
生命座立ち上げから、ずっと作品には人間へのメッセージを託してきた
戦争への無関心の恐ろしさもその一つである今、それが令和の時代に現実味を帯びてきた自分は戦後生まれで戦争を知らない、とは、もしかしたらもう言えない、言えなくなる時代に突入しているのかもしれない
戦争は人が起こすものである。いわゆる人災であるウイルスのような見えない敵と違って、避けることも本来できた筈なのだ
間違っている権力に何も言えなくなる、面倒になる、それが戦争を生むのではないか
間違っている権力を支持する空気に何も言えなくなる、それが戦争を生むのではないか
やがては無関心に慣れていく、それが戦争を生むのではないか
「平和の反対は戦争ではなく、戦争への無関心」
「この平和はぼんやり暮らしていると足元から崩れていく」
戦争は火蓋を切るのは簡単だが、収束させるためには甚大な犠牲者や被害を出す。始まった時点で既に取り返しがつかないのだ
命に取り返しはないのだ
だからこそ生涯をかけた人たちのメッセージが意味をもつ